金沢と飛騨高山は、どちらも城下町や古い町並みの風情が色濃く残る、人気の観光地です。北陸と飛騨という別々のエリアに見えますが、あいだにある白川郷を経由するバスで、実は一本につながっています。

この記事では、金沢と飛騨高山を2泊3日で巡るモデルコースを、アクセスからルートの組み立て方、宿選びまでまとめます。1日目に金沢の城下町を歩き、2日目に世界遺産の白川郷を経て高山へ、3日目に高山の朝市と古い町並みを楽しむ流れです。これ一本で、旅程の見通しが立てられるように作りました。

金沢と飛騨高山は2泊3日でつなげる

先に全体像をお伝えすると、金沢と飛騨高山は、あいだに白川郷をはさんで2泊3日でちょうどよく巡れます。

ポイントは、金沢・白川郷・高山が一本の高速バス路線で結ばれていること。金沢を起点にして、白川郷で世界遺産を味わい、そのまま高山へ抜ける、という流れがきれいに組めます。高山だけ、あるいは高山と白川郷だけを巡る旅は飛騨高山1泊2日のモデルコースで紹介していますが、そこに金沢を足して北陸からつなぐのが、今回のコースです。

おすすめは、同じ道を戻らない「縦断ルート」です。金沢から入って高山へ抜ける形にすれば、移動に無駄がありません。関東方面からは北陸新幹線で金沢に入りやすく、関西・中京方面からは高山側(名古屋経由)が起点にしやすいので、自分の出発地に合わせて入口と出口を選ぶとスムーズです。

アクセスと全体ルートの組み立て方

まずは、金沢までの行き方と、3つの町をつなぐバスの基本を押さえておきましょう。

金沢への行き方

金沢の玄関口は、JR金沢駅です。

東京方面からは、北陸新幹線「かがやき」「はくたか」で金沢まで直通、所要はおおむね2時間半ほどです。乗り換えなしで行けるので、関東からの起点にしやすいルートです。

大阪方面からは、2024年春に北陸新幹線が敦賀まで延びた影響で、特急「サンダーバード」で敦賀まで行き、新幹線「つるぎ」に乗り換えるルートになりました。乗り換えは一度はさみますが、最速で2時間9分ほどと、むしろ以前より短くなっています。名古屋方面からは特急「しらさぎ」などを使うルートがあります。最新の時刻や運賃は、利用する区間で変わるため、予約時に確認しておくと確実です。

金沢〜白川郷〜高山はバスで一直線

金沢から白川郷・高山へは、北陸鉄道と濃飛バスが共同運行する高速バスが結んでいます。

おおよその目安は、金沢から白川郷まで約1時間15分・運賃2,600円、白川郷から高山まで約50分・2,600円です。白川郷で乗り降りせず金沢から高山まで通しで乗る場合は、約2時間15分・4,000円台が目安になります。

このバスは事前予約制です。予約は乗車日の1か月前から受け付けていて、インターネットや電話、バスターミナルの窓口で購入できます。観光シーズンは混み合うので、ルートが決まったら早めに座席を押さえておくと安心です。最新の時刻表や予約方法は、濃飛バスや北陸鉄道の公式サイトでご確認ください。

帰りは高山から名古屋へ抜けると効率的

高山まで来たら、帰りは名古屋方面へ抜けるのがスムーズです。

高山から名古屋へは、JRの特急「ひだ」で約2時間半。名古屋からは東海道新幹線で各方面へつながります。金沢から入って高山・名古屋へ抜ければ、来た道を戻らずに北陸と飛騨をぐるりと縦断できます。もちろん、金沢を起点に往復して金沢から帰る組み方もできるので、交通手段の都合に合わせて選んでください。

1日目:金沢の城下町を歩く

それでは、具体的なモデルコースを見ていきましょう。1日目は金沢の街歩きです。

金沢の魅力は、主要な見どころがコンパクトにまとまっていること。兼六園、金沢城公園、金沢21世紀美術館、近江町市場、ひがし茶屋街といった人気スポットが近い範囲に集まっていて、1日あれば気持ちよく回れます。移動には、金沢駅東口(兼六園口)から出ている「城下まち金沢周遊バス」が便利で、運賃は大人200円、1日フリー乗車券は500円です。何度も乗り降りするなら、フリー乗車券のほうがお得です。

兼六園と金沢城公園

金沢観光のハイライトが、日本三名園のひとつ兼六園です。

金沢駅からはバスで約15分、入園料は大人320円。築山や池、茶屋が配された廻遊式庭園で、季節ごとに表情を変えます。すぐ隣には加賀百万石の象徴・金沢城公園があり、石川橋をはさんでセットで回れる位置関係です。庭園と城をあわせて歩くと、城下町・金沢の成り立ちが体で感じられます。

近江町市場で海の幸を味わう

お昼どきにおすすめなのが、近江町市場です。

藩政期から300年以上続く市場で、鮮魚や青果の専門店、飲食店など多くの店が軒を連ねています。新鮮なネタをのせた海鮮丼は金沢ならではのごちそう。店の人とのやりとりも市場ならではの楽しみです。兼六園や金沢城公園からも歩いて行ける距離なので、町歩きの合間に立ち寄りやすいのも魅力です。

ひがし茶屋街の町家さんぽ

夕方にかけては、ひがし茶屋街の散策がおすすめです。

紅殻格子の町家が建ち並ぶ一帯で、国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれています。町家を生かしたカフェや、金箔・工芸の店をのぞきながら歩くだけで、しっとりとした金沢の風情に浸れます。現代アートで人気の金沢21世紀美術館も市街中心部にあるので、興味があれば組み合わせてみてください。ひと通り歩いたら、金沢の宿でゆっくり休みましょう。

2日目:白川郷を経て飛騨高山へ

2日目は、金沢から世界遺産の白川郷へ向かい、午後に高山へ入ります。

朝の便で白川郷へ

朝のうちに、金沢から白川郷行きのバスに乗りましょう。所要は約1時間15分です。

白川郷は昼前後に観光客が集中しやすいので、午前の早い時間に着くと比較的ゆっくり見て回れます。前述のとおりバスは予約制なので、朝の便はとくに早めに座席を確保しておくと当日あわてずに済みます。

白川郷は展望台から回る

白川郷は、茅葺きの合掌造り家屋が建ち並ぶ集落で、1995年にユネスコ世界文化遺産に登録されています。

到着したら、まずは集落を見下ろせる荻町城跡展望台へ向かうのがおすすめです。三角屋根の家々が田畑の中に点在する景色を一望してから集落へ下りると、全体像をつかんだうえで効率よく回れます。集落内では、最大規模の合掌造りである和田家など、内部を公開している家屋を見学できます(和田家の入館料は大人400円ほど)。主要なスポットを押さえるなら、2〜3時間あればゆっくり楽しめます。

午後は高山へ

白川郷を満喫したら、午後の便で高山へ。白川郷から高山までは約50分です。

高山に着いたら、その日は宿でひと休み。高山の古い町並みや朝市の詳しい歩き方は飛騨高山1泊2日のモデルコースでくわしく紹介しているので、あわせて参考にしてください。高山には温泉のある宿もあるので、移動の疲れを癒すのにぴったりです。

3日目:高山の朝市と古い町並み

最終日は、高山ならではの朝市から始めます。

高山の朝市は、JR高山駅から徒歩圏内で年中開かれていて、地元の野菜や民芸品が並びます。朝市を冷やかしたあとは、江戸時代の風情が残る古い町並み(上三之町)を散策し、飛騨牛のグルメを味わうのが定番です。このあたりの見どころも前述の高山の記事に詳しくまとめています。

ひと通り楽しんだら、高山から特急「ひだ」で名古屋へ抜けて帰路につきます。3日間で、北陸の城下町・世界遺産の合掌集落・飛騨の古い町並みと、性格の違う3つの風景をしっかり味わえるコースです。

宿はどう取る?金沢と高山の宿選び

2泊3日のこのコースでは、宿は金沢で1泊、高山で1泊が基本の組み方です。それぞれエリアの特徴を知っておくと選びやすくなります。

金沢の宿

金沢は、目的に合わせて泊まる場所を選ぶと動きやすくなります。

  • 金沢駅周辺:新幹線やバスの発着に近く、荷物の移動が楽。翌日の白川郷行きバスにも乗りやすい。
  • 香林坊・片町エリア:金沢随一の繁華街で、夜の食事や街歩きを楽しみたい人向け。
  • ひがし茶屋街の周辺:風情ある町並みに滞在したい人に。落ち着いた雰囲気を味わえる。

記念日やワンランク上の滞在にしたいなら、上質な宿やタイムセールに強い一休.comをのぞいてみるのも一つの方法です。

高山の宿

高山の宿選びは、古い町並み周辺・駅周辺・飛騨高山温泉のいずれを重視するかで決まります。エリアごとの特徴は前述の高山の記事でくわしく触れているので、そちらを参考にしてください。翌日に名古屋へ抜けるなら、駅に近い宿だと朝の移動がスムーズです。

なお、白川郷には合掌造りの建物に泊まれる民宿もあります。世界遺産の集落で夜を過ごす特別な体験ができますが、棟数が限られていて予約が取りにくいため、白川郷泊を旅程に組み込みたい場合は早めの計画がおすすめです。

金沢×飛騨高山2泊3日モデルコースまとめ

ポイントを整理します。

  • 金沢・白川郷・高山は高速バスで一直線。金沢から入って高山へ抜ける縦断ルートが効率的
  • 1日目:金沢着 → 兼六園・金沢城公園・近江町市場・ひがし茶屋街を散策 → 金沢泊
  • 2日目:金沢発のバスで白川郷へ(約1時間15分)→ 展望台と合掌集落を見学 → 高山へ(約50分)→ 高山泊
  • 3日目:高山の朝市と古い町並み → 特急ひだで名古屋へ抜けて帰路
  • 金沢〜白川郷〜高山のバスは予約制。1か月前から予約できるので、ルートが決まったら早めに確保する

まとめ

金沢と飛騨高山は、白川郷をはさんでバスで一本につながる、相性のよい組み合わせです。

北陸の城下町でゆっくり過ごし、世界遺産の合掌集落を抜けて、飛騨の古い町並みへ。同じ道を戻らずに縦断すれば、2泊3日でも内容の濃い旅になります。アクセスやバスの予約、宿の手配を事前に整えておけば、当日は景色と町の空気を存分に味わえるはずです。

ルートと日程が決まったら、楽天トラベルやじゃらん一休.comなどで金沢と高山の宿を見比べてみてください。同じ街でも立地や宿のタイプはさまざまなので、自分の旅程に合った一軒がきっと見つかります。

よくある質問

Q. 金沢と飛騨高山は2泊3日で回れますか?

はい、あいだに白川郷をはさんで2泊3日でちょうどよく巡れます。金沢で1泊して城下町を歩き、2日目に白川郷を経由して高山へ移動し高山で1泊、3日目に高山の朝市と古い町並みを楽しむ流れが組みやすいです。金沢・白川郷・高山が高速バスで一本につながっているため、同じ道を戻らずに縦断できます。もう少しゆっくりしたい場合は、金沢か高山にもう1泊足すと余裕が出ます。

Q. 金沢から白川郷・高山へのバスは予約が必要ですか?

金沢〜白川郷〜高山を結ぶ高速バスは事前予約制です。予約は乗車日の1か月前から受け付けていて、インターネットや電話、バスターミナルの窓口で購入できます。観光シーズンや午前の便は混み合いやすいので、ルートが決まったら早めに座席を押さえておくと安心です。最新の時刻表や運賃、予約方法は、濃飛バスや北陸鉄道の公式サイトでご確認ください。

Q. 金沢と高山、宿はどちらに取るのがいいですか?

このコースでは、金沢で1泊・高山で1泊と、両方に泊まるのが基本です。金沢は駅周辺だと翌日のバス移動が楽で、繁華街の香林坊・片町は夜の食事や街歩きに便利です。高山は古い町並み周辺・駅周辺・温泉地から、過ごし方に合わせて選びます。3日目に名古屋へ抜けるなら、高山では駅に近い宿のほうが朝の移動がスムーズです。