箱根は東京から日帰りもできる距離にありながら、本格的な温泉と自然が楽しめる人気の温泉地です。ただ、いざ宿を探すと「強羅、仙石原、箱根湯本……どこに泊まればいいの?」と迷う人がとても多いエリアでもあります。

箱根はエリアごとに雰囲気も、宿のタイプも、観光のしやすさも大きく違います。この記事では、箱根の主要エリアの特徴と、どんな旅行スタイルに向いているかを整理して、自分の目的に合った滞在エリアが選べるようにまとめます。

箱根は「エリアで雰囲気が変わる」温泉地

まず知っておきたいのが、箱根は意外と広く、エリアによって標高も雰囲気もかなり違うということです。

箱根の玄関口・箱根湯本は標高100mほどの温泉街ですが、そこから箱根登山鉄道で山を登っていくと、強羅は標高約550m、さらに奥の仙石原は標高約700mの高原になります。同じ箱根でも、賑やかな温泉街もあれば、静かな高原リゾートもある、というイメージです。

そして、エリア間の移動には意外と時間がかかります。たとえば箱根湯本から強羅までは箱根登山鉄道で約35分、強羅から仙石原まではバスで約20分ほど。山道を登っていくので、地図上の距離以上に時間がかかると考えておくと安心です。

だからこそ、箱根では「何をしたいか」を先に決めて、その目的に合ったエリアに宿を取るのが、満足度を上げるいちばんのコツです。宿泊する側として宿を見てきた経験から言っても、箱根は「とりあえず有名な宿」で選ぶより、「自分の過ごし方に合うエリア」で選んだほうが、後悔が少ないエリアだと感じます。

箱根の主要エリアと向いている旅行スタイル

箱根の滞在エリアは、大きく4つに分けて考えるとわかりやすいです。

箱根湯本エリア(玄関口・温泉街)

箱根湯本は、小田急ロマンスカーが到着する箱根の玄関口です。駅前には土産物店や飲食店が立ち並び、一日中観光客で賑わう、いちばん活気のあるエリアです。

このエリアの特徴は、客室数の多い大型の温泉宿が多いこと。一般的な和室から、ベッドのある和洋室、露天風呂付き客室まで、宿の選択肢が幅広いのが魅力です。日帰り入浴施設や足湯もあり、気軽に温泉を楽しめます。東京からのアクセスもよく、温泉街の散策や食べ歩きも楽しめるので、初めての箱根や、移動を最小限にしたい人に向いています。

向いている旅行スタイル:初めての箱根、1泊2日の短い旅行、温泉街の賑わいや食べ歩きを楽しみたい、移動を少なくしたい。

強羅エリア(高原・美術館・ワンランク上の宿)

「温泉でゆっくり、少し贅沢に過ごしたい」なら、強羅エリアが候補に挙がります。

強羅は、かつて別荘地として栄えた標高約550mの高原エリアです。箱根登山鉄道とケーブルカーの乗り換え地点で、箱根彫刻の森美術館や強羅公園など、自然とアートが楽しめるスポットが点在しています。落ち着いた雰囲気の宿が多く、全室露天風呂付きといった、ワンランク上の宿が見つかりやすいのも特徴です。

記念日や特別な旅行で、部屋でゆっくり温泉を楽しみたいなら、一休.comのような高級宿に強い予約サイトのタイムセールをのぞいてみるのも一つの方法です。

向いている旅行スタイル:温泉でのんびり、記念日やカップル旅行、美術館巡り、2泊以上のゆったり滞在。

仙石原エリア(静かな高原・自家源泉・アート)

「とにかく静かに過ごしたい」「人混みを避けたい」なら、仙石原エリアが向いています。

仙石原は標高約700m、箱根の中でもいちばん奥まった高原リゾートです。秋には黄金色に輝くススキ草原が有名で、ポーラ美術館や箱根ガラスの森美術館など、アートスポットも充実しています。自家源泉を持つ宿が多く、良質な温泉を静かな環境で楽しめるのが魅力です。

ただし、仙石原へは箱根湯本からバスでの移動になり、駅からは少し離れています。その分、喧騒から離れてのんびりできるので、「観光をあれこれ詰め込むより、宿でゆっくりしたい」という人に向いています。

向いている旅行スタイル:静かに過ごしたい、自然や美術館を楽しみたい、宿での滞在をメインにしたい、大人の落ち着いた旅。

宮ノ下エリア(レトロ・クラシックな雰囲気)

「箱根ならではの趣を感じたい」なら、宮ノ下エリアもおすすめです。

宮ノ下は、明治時代から外国人のリゾート地として栄えたエリアで、クラシックでレトロな雰囲気が残っています。アンティークのお店が立ち並び、歴史あるホテルもあるなど、ほかのエリアとは少し違う空気が流れています。箱根登山鉄道沿いなので、強羅の美術館や小涌谷の温泉施設へのアクセスもしやすい立地です。

向いている旅行スタイル:レトロな雰囲気が好き、クラシックホテルに泊まってみたい、ほどよく観光もしたい。

東京から箱根へのアクセスと、エリア移動のコツ

エリア選びとあわせて、アクセスも押さえておきましょう。

東京方面から箱根湯本へは、新宿駅から小田急ロマンスカーで最速約75分(乗車券とは別に特急料金が必要)が便利です。乗り換えなしで座っていける手軽さが魅力で、移動時間も旅の一部として楽しめます。安く行きたい場合は、小田急線の急行で小田原乗り換え、というルートもあります。東京駅からなら、新幹線で小田原まで約30分、そこから箱根登山鉄道で箱根湯本まで約15分です。

箱根内をいろいろ巡るなら、箱根登山電車・ケーブルカー・ロープウェイ・海賊船・バスなどが乗り放題になる「箱根フリーパス」が便利です。1日券はなく、2日券・3日券があり、約70の施設で優待も受けられます。複数のエリアや観光スポットを回る予定なら、検討する価値があります。料金や有効期間は変わることがあるので、最新の情報は公式サイトでご確認ください。

移動のコツとしては、宿を1か所に決めて連泊し、そこを拠点に動くのがおすすめです。箱根は山道の移動に時間がかかるので、宿を移動するより、拠点を固定したほうが体力的にラクです。

目的別・箱根のエリアの選び方

ここまでの内容を、目的別にシンプルにまとめます。迷ったら、自分の旅でいちばんやりたいことから選んでみてください。

  • 初めての箱根、温泉街の賑わいや食べ歩き、移動を少なく → 箱根湯本エリア
  • 温泉でゆっくり、記念日、美術館巡り、ワンランク上の宿 → 強羅エリア
  • 静かに過ごしたい、自然やアート、宿での滞在重視 → 仙石原エリア
  • レトロな雰囲気、クラシックホテル、ほどよく観光 → 宮ノ下エリア

まとめ

箱根は「とりあえず有名どころ」で選びがちですが、やりたいことに合わせてエリアを選ぶと、移動のストレスが減って旅行全体の満足度がぐっと上がります。

  • 箱根はエリアによって標高も雰囲気も大きく違い、移動には意外と時間がかかる
  • 賑わいと利便性なら箱根湯本、ゆったり贅沢なら強羅
  • 静けさと自然なら仙石原、レトロな趣なら宮ノ下
  • 宿は1か所に決めて連泊し、拠点を固定すると動きやすい
  • 複数エリアを巡るなら箱根フリーパスも検討

箱根は人気の温泉地なので、特に週末や紅葉シーズンは宿が早く埋まりがちです。気になるエリアが決まったら、早めに宿を探しておくと安心です。同じように「どこに泊まるか」で迷いやすいエリアは各地にあるので、北海道はどのエリアに泊まる?の記事もあわせて参考にしてみてください。また、宿をお得に予約するタイミングについてはホテルの予約はいつが一番安い?でまとめています。

エリアの目星がついたら、楽天トラベルやじゃらん一休.comなどで気になる温泉宿を比較してみてください。同じエリアでも宿のタイプや価格帯はさまざまなので、目的に合った一軒がきっと見つかります。

よくある質問

Q. 箱根は何泊くらいがちょうどいいですか?

温泉でゆっくりするのが目的なら、1泊2日でも十分楽しめます。ただ、箱根湯本・強羅・仙石原・芦ノ湖など複数のエリアを観光したい場合は、2泊3日あると移動に追われず余裕を持って回れます。箱根は山道の移動に時間がかかるので、欲張りすぎず、宿を1か所に決めて連泊するのがおすすめです。

Q. 箱根は車と電車、どちらで行くのが便利ですか?

東京方面からなら、ロマンスカーなど電車でのアクセスが手軽です。箱根内は道が狭くカーブや坂が多いうえ、観光シーズンは渋滞や駐車場の混雑も起きやすいので、電車とフリーパスでの移動が気楽なこともあります。一方、仙石原や芦ノ湖など広く巡りたい場合や、荷物が多い場合は車が便利な面もあります。運転に不安がある場合は、公共交通を選ぶと安心です。

Q. 箱根の温泉宿は早めに予約したほうがいいですか?

はい、特に週末や紅葉シーズン、連休は人気エリアの宿が早く埋まりやすいです。露天風呂付き客室など人気のタイプは特に競争率が高いので、日程が決まっているなら早めの予約がおすすめです。予約のタイミングや料金が安くなりやすい時期については、予約サイトを複数見比べながら検討すると、納得のいく一軒が見つかりやすくなります。